企業財務会計士制度について


企業財務会計士制度は2010年に金融庁が開催した「公認会計士制度における懇談会」で提案された待機合格者問題への対策案で、公認会計士試験に合格した者には企業財務会計士という資格を付与するという制度でした。
しかし公認会計士業界や受け入れ側の企業から反対の声が多く、2011年にはこの制度の導入は見送られました。企業

企業財務会計士制度の趣旨

企業財務会計士制度は公認会計士試験に合格した者には企業財務会計士という資格を付与するという制度で、公認会計士試験に合格はしたが業務補助の要件を満たせない合格待機者へに救済案として考え出されました。
これは会計士試験合格者に「企業財務会計士」という新しい資格を与えることにより、「会計のプロ」として民間企業への就職など監査法人以外への道を開くことも狙う趣旨があったようです。

企業財務会計士制度への反対

「企業財務会計士」というこの新しい資格の創出については、公認会計士業界や受け入れをするはずの企業から多くの反対意見が出されました。
結局、こうした反対意見の声が多数上がったことで、企業財務会計士制度の採用は見送られました。

公認会計士業界の反対意見

公認会計士業界の反対意見は次のようなものです。

  • 新たな制度の創設は、制度の仕組みを複雑にする
  • 企業側が新たな資格を必要であるかどうかは企業側の問題であって、資格を付与するだけでは合格者の未就職問題は解決しない

企業サイドの反対意見

企業サイドの反対意見は次のようなものです。

  • 国家資格を作って無理やり受け入れを迫られても困る

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