経済学の特徴


公認会計士試験の選択科目である経済学は、大きく別けてミクロ経済学とマクロ経済学が出題されます。
問題のほぼ全てが計算問題なので、経済学を大学で習っていたか、数学が得意でないと苦戦は必至です。
なお、経済学は論文式試験のみで出題される選択科目なので、数学が苦手であるならば選択しないのも一つの手段です。

経済学とは

経済学とは、社会科学の学問領域において経済的事象を取り扱う学問のことで、ミクロ経済学とマクロ経済学に大別されます。

ミクロ経済とは

ミクロ経済学とは、経済を構成する最小単位である消費者と生産者、そしてそれらが経済的な取引を行う市場をその分析対象とし、世の中に存在する限られた資源の配分について研究する経済学のことです。

マクロ経済とは

マクロ経済学とは、経済全体の動向および人間が直接観察できる対象を主要な研究対象とし、GDPや失業率や市場金利などの統計を指標としすることで適切な経済指標とは何か、望ましい経済政策とは何かという考察を行います。
主な研究の対象としては国民所得・失業率・インフレーション・投資・貿易収支などの集計量です。

ミクロ経済とマクロ経済の関係

ミクロ経済学は経済を構成する最小単位、1:1の取引を起点として、経済を下から上を、原理から結果を推測する学問であのに対して、マクロ経済学は指標などを起点とし、経済を上から下を、経済全体の結果である統計から経済全体で平均的に何が起きているのかを推測する学問です。
両経済学は補完関係にあり、ミクロ経済学からはら原理と現実の乖離という問題を補完するため経済を全体から巨視的に研究するマクロ経済学が必要とされ、マクロ経済学からは経済の内面的構造などを計り知るために経済の基本原理であるミクロ経済学が必要とされます。

公認会計士試験における傾向

公認会計士試験における経済学ではミクロ経済学とマクロ経済学が両方出題されます。
特にミクロ経済学からは、市場と需要・供給、消費者と需要、厚生経済学、市場の失敗などが出題され、マクロ経済学からは、国民所得、インフレギャップ・デフレギャップ、投資理論、労働市場などが出題範囲となっています。
また。問題のほぼすべてが計算問題であり、企業や消費者の経済行動をモデル化し、数学を使って分析する問題がほとんどであるので、微分などの数学席能力が不可欠になります。

試験のポイント

問題のほぼ全てが計算問題なので、経済学を大学で習っていた、微分などあるので数学が得意でないと選択すべきではありません。
しかし逆を言えば数学が得意であれば、他の理論問題よりも得点源になる確率が高くなる側面がある科目です。
他の科目よりも練習問題を解くことが重要な学問であり、特にミクロ経済学の計算問題は、繰り返し説いて練習してください。
なお、この科目を選択する受験生は経済学が得意であるか、数学が得意といった人が多いので、レベルが高い争いになる可能性があります。

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